こんな時代だからこそ、映画「ジョーカー」を観てみた【感想】
ご無沙汰しております。
ここ1か月ぐらい、世の中の変化がとても激しいですね。
新型コロナウイルスによる経済活動の停滞や、それによる現金確保のための株等の金融資産売却による株価の乱高下。
するとこれからの時代、「世界恐慌化」していく可能性が高いです。
どういう時代になるのかというと、映画「ジョーカー」のような時代です。
という訳で、AmazonPrimeで映画「ジョーカー」を観た感想書きます。
舞台はアメリカの架空都市「ゴッサムシティ」
タイトルの通り、主人公は映画バットマンの悪役でおなじみの「ジョーカー」です。
私はバットマンをあまり知らないのですが、「ピエロの化粧を顔に施した、高笑いする悪役」ぐらいの印象でした。笑
私は、どんな作品でも主人公より悪役や敵役の方を好きになることが多々ありました。
今回も悪役であるジョーカーがなぜ誕生したのか、というテーマで書かれていました。
個人的にはとても満足する作品でした。
ホアキン・フェニックスの怪演は、人間の狂気というものをリアルに表現していたと感じました。
アメリカで規制が入る
どういうことかというと、この作品は「格差社会における低所得者の恨みと怒りの暴力」を表現しているからです。
その恨みや怒りの裏には、「自分の存在を認めてほしい」という切実な願いや哀しみが潜んでいるのですが。
ちょっと穿った見方をすると、「金や権力持ってるやつらは、低所得者を人と見ていない悪い奴らだ。だからそいつらへの暴力も正当化されるのだ」という見方もできるのです。
資本主義、報復主義のアメリカからすると、国民にそんな人が出てきてもらっては困るわけですね。
なので、これから世の中の格差が拡大し、国民がますます困窮すると、ジョーカーのような人間がでてきてもおかしくはないのでは?と考えさせられた作品でした。
ジョーカーが少し寂しい表情をしてるように見えませんか?
もっかい画像貼ります。
私は最初見たとき、そう感じました。
で、内容見ると、この寂しさには意味がありました。ネタバレは避けますが、ジョーカーが狂ってしまう過程ってとても寂しいんです。
善悪なんて主観で決めること
だからジョーカーは、
「そっちがその気なら、こっちも善悪を自分で決めさせてもらう」
「殺人や暴力も、こちらの主観で判断して、やるべきだと思ったからやったのだ」
というスタンスなんですね。この辺が、ラストシーンでジョーカー自身が、人気司会者との対話で切実に語っています。
戦争や、日々起こる殺人事件なんかも、きっと同じような理由でやってしまうのでしょうね。
世の中何が正しいかなんてわかりませんが、人の気持ちを無下にしてはいけない。
無下にした結果、映画内と同じように、「報復」を受けるハメになるかもしれませんから。
これからの時代、ますます人の気持ちも荒んでしまう可能性が高くなるので、「世界恐慌」の真の恐ろしさは、人の狂気に火をつけてしまうことかもしれませんね。